本のムシはやがて蝶になる

感性を磨き続けたいアラフィフ主婦の読書記録。好きなジャンルはアート、音楽、メンタル、生き方など。ちょっぴり繊細なHSP気質。

【読書記録】『音叉』高見沢俊彦 著

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1973年に明治学院大学のキャンパスで結成された
THE ALFEEのリーダー・高見沢さんの小説家デビュー作。

高見沢さんは音楽だけでなく、
小説家としての才能もお持ちなんですね。

自伝的なエッセイかと思いきや、
影響を受けた海外のロックがたくさん登場して、
その表現も臨場感溢れて迫力満点。
ミュージシャンの高見沢さんだからこそ書ける内容
だと思いました。
小説だけどロックも楽しめました。


ストーリーは主人公、風間雅彦が
大学の仲間と結成したバンドで
プロデビューするまでを書いた青春小説。

舞台は1970年代。
ロック喫茶で大音量で夜通しロックを楽しみ、
ロック好きの肉食系女性に迫られ
刹那的な恋にも付き合わされ…。
若いからこそできる快楽的で刹那的な生き方で、
そんな“今“を思い切り楽しむ。
でもいろいろな出来事に気持ちが揺れ動き、
停滞して引き篭もったり。


高見沢さんは高校生の頃は本の虫で
少年期の夢は小説家になることだったそう。
その夢を還暦過ぎで叶えたんですね。
これから小説家としての活動も楽しみです。